成長に必須の存在です。

教育をしていって一流

まだ父の在世の頃、そういう長屋に行ってはいけない、とよく注意された。そこの子供たちとも遊んではいけない、その理由は、お行儀が悪く、言葉遣いも悪いから、朱に交われば赤くなるのたとえを警戒したのである。
言葉遣いでいえば、アタクシからアタシまではよいが、アタイ
葉は絶対にだめ。男の場合もオレなどは禁句で、ボクと言わせた。
などという言長Eへの言葉遣いと友達同士の言葉遣いも違うし、親類の家に行くときの挨拶などは母が口移しに教えた。電車に乗って向こうの駅に着くまでに、もう一度言ってごらんなさいといった調子でくりかえさせられた。

  • 子育てをつまらないことのように思っている
  • 子供天国だと思います。
  • 母さんが家事の手を休めることもなく

経験をもとにして

「向こうの家に着いたら、まず足をきれいにしてから部屋に通りなさい」。そのころの東京の道は舗装されていないので、素足で歩くと埃がいっぱいつく。自分の足跡を向こうの家のお座敷につけるのは恥ずかしいことなので、おぞうきんを貸してくださいと言うか、あるいは井戸端に回って、足を洗ってから上がりなさいと、教えられた。
足をきれいにして部屋に入り、障子を締めたら丁寧におじぎをする。
指で畳の上に三角形をつくり、そこに鼻先が入るくらいにしなさいと、られたそのおじぎも、両何度も稽古をさせその後の口上は、「母がお伺いしなければならなかったのですが、どうしても来られませんので、かわりに伺いました」などと言わなければならない。母さんの実感でしょう。

子どもの気持が変に屈折して
子どもの気持が変に屈折して

子供の機嫌を損ねないよう

お母さんではなくてであり、母のかわりに来ましたではなくて伺いました。敬語については小学校三年くらいのときからやかましくたたき込まれた。敬語が使えないくらいみっともないことはないというのが母の言い分であるそのほか、食事のときのお茶の飲み方、おわんのふたの取り方、忘れ物がないか、周りを必ずよく見なさいと言った。
そして帰るときには

私の家出体験

ひとと話すときは相手の眼を見て、ひととすれちがっても、あとをふりかえってはいけない。ひとを指さしてはいけない。ひとの悪口を言ってはいけない。からだの不自由なひとを、興味ありげに見るのは失礼である。ひとに泣き顔を見せるのは恥である。

子どもたちが妨害される

などなど日常の生活の中で、どんなにくりかえしくりかえし母に聞かされたであろうか自分という人間が生い育ってきたのには、学校、図書館、一人での遊び場、のものを越えて、母の力が一番強く大きく働らいていると思うそのすべて小学校四年のときに、私は家出をした。
その年の夏休みの間、私は兄や弟と木登りをしたり、川に行って泳いだり魚をとったして、楽しく遊んだ。
そのころ、東京の町中には泳げる川が幾らでもあったのであるいよいよ九月一日から学校が始まるので、八月の二十七日ごろから、せっせと宿題帳をやり始めた。それは、朝顔の花に色を塗ったり、雄しべと雌しべは何本あるかと数えてみたり、その他書き取りや算数の宿題だった。

子どもを追いつめてしまう場合

私の宿題帳は初めの五、六ページがやってあるだけで、残りの全部を三、四日でやらなければならないので、大変だった。
母はもちろん勉強など見てくれなかったけれど、私は四人きょうだいだったので、兄や姉に何でも聞けた。字引きの引き方も、兄から教わり、絵の描き方は姉が教えてくれた私が豆本を読んだりしていると、こんなもの読んじゃだめじゃないかと注意するのも兄六一·六豆本というのは立川文庫で、忍術の本が多かった。豊臣家が滅亡して、真田の家来たちが、徳川方についた外様大名に復讐するという話である。いろいろと忍者のあばれまわるのがおもしろく、近所の貸本屋から借りてきて、朝から晩まで読んだりした。それにくらべると宿題というのはつまらない。

子どもに言い負かされる形
子どもに言い負かされる形

子どもを持つ親の態度といって

いよいよあしたは学校という前の晩、母が心配して、私を机の前に引きすえ、次々と問題をやらされたが、結局終わりまではできなかった。私が徹夜でもやるというと、母はからだをこわすからいけない、途中まででよいから自分のできるところまでやって提出するようにと言った。そして翌日、私はその宿題帳を家に忘れてしまった。駅について気がついたが、家にとりにもどると遅刻してしまう。いまの子供たちは、宿題を忘れても、家に電話して、駅まで持ってきてよとたのめるからよい。私は池袋駅までは行ったけれど学校へ行って忘れたと言うのがいや。といって、家にもどって母に叱られるのがいや。そう思うと、学校に行く気がしなくなった。
その日から新学期なので、新しい学用品を買うために、お金を持っている。とにかくどこかへ行こうと思った。


母さんの実感でしょう。 子どもらしい遊びを実現する時間がなかったのですす 成長に必須の存在です。